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パッケージのその後〜舞洲ゴミ処理場の見学〜
2023.08.01
私たちパッケージに関わる者には切っても切り離せないゴミ処理、環境素材の問題。
昨今、FSC認証紙や脱プラ、ラベルレス商品など、環境負荷の少ない素材でのパッケージも多く見かけますが、 結局パッケージのほとんどは捨てられてしまいます。
そこで、そのゴミの行方を改めて知っておこうと子供の頃に社会見学をした時とはまた違う観点で見学してきました。
デザインとしての建築物
まず目を引くのは世界的有名な芸術家フンデルトヴァッサー氏がデザインした建築物!
テーマパークのような外観で、今では海外からの見学者も多いそうです。
自然界に直線は存在しないという理由から、建物内外も多くの曲線で構成されていました。
また、環境保護活動の思想から蔦や草木も刈り取らずにそのまま生やしっぱなし。
自然と共生し年々姿を変えていくようです。
近くにある舞洲スラッジセンターという汚泥処理場も同氏のデザインですが、 トイレまでデザインされているとか。
デザイン費用もその分高いそうです。
デザインの理念が至る所に反映されており、デザイナー目線でも良い刺激になりました。
実はすごい施設
さて、肝心のゴミ処理の方はというと建物の外観のイメージとはかけ離れて巨大なクレーンが蠢く迫力のある工場でした。
1日に最大900トンもの処理が可能で、燃焼時はダイオキシンの発生を防ぐために900℃ほどの高音で燃焼。
約1/20のサイズまで小さくなった灰は埋め立て地に使用されているそうです。
燃焼時に出る蒸気で巨大なタービンを回転させ発電。余った電力は電力会社に売却。
不燃ゴミは鉄、アルミに分けられてリサイクルされるなど、ゴミやその処理過程は最大限有効活用されていると知りました。
ただし、ここでゴミの分別が出来るわけではない為、捨てる側のリテラシーがかなり問われます。
これからのパッケージでできる事は
環境負荷の少ない素材の使用。なるべくゴミにならないような無駄のない大きさや形状。二次利用できるような仕組み、、、など これからのパッケージをどうデザインしていくのか。
今回の見学を通して私たちのできる事をとても考えさられました。
外観の珍しさから見学者も増える事で、ゴミの問題を意識するという側面もあり、デザインの力は大いに作用しています。
とはいえ堅苦しい事を抜きにしても無料で楽しめる施設でした。
最後になりますが、この見学では職員の方々が丁寧に案内してくれて、質問にもたくさん答えていただきました。
どうもありがとうございました。
舞洲工場の見学はこちらから