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サスティナブルな板紙〜大和板紙様の工場見学〜
2024.11.01
パッケージデザインにおいて、素材や印刷に関する知識は非常に重要です。
今回は、その素材となる板紙を手がける大和板紙様の工場見学にお伺いしました。
大和板紙様は古紙を主に原料とし、さまざまな色や風合いを持つユニークな板紙を開発している製紙会社です。
板紙と古紙
「板紙」とはその名の通り、板のように厚くて丈夫な紙のこと。
大和板紙様では、古紙配合率60%以上を基準とし、まさに時代が求めるサスティナブルな取り組みをされています。
工場では、古紙がどのように再生され、板紙が作られるかを丁寧にご案内いただきました。
古紙と一口に言っても、私たちが普段目にするパッケージやコピー用紙はもちろん、新聞やチラシ、封筒、さらには機密文書まで、多様な種類があります。中でも、食品パッケージやプラスチックが混じった処理が難しい古紙があることに驚かされました。
普段、私たちはどれだけ多くの紙に囲まれて生活しているのか!
サスティナブルな製造工程
再生のプロセスは、古紙から繊維を取り出す作業に始まり、その過程には多くの手間がかかります。
特殊な機械を使って繊維と異物を何度も分離し、原紙を作り出します。
途中、染料や原料を入れ紙の色や風合いを出したり、原紙を熱で何層にも重ね合わせて製造しますが、その熱さは真夏の工場をまさに「地獄のよう」と例えるほどだそうです。紙といっても機械任せで簡単にできるものではない事を実感しました。
また、製造過程で大量の水を使用します。(なんと板紙を1t作るのに水が150tも必要)その水も工場内でできる限りの再利用をしているそうです。
なぜその紙を使うのか
パッケージに使用する紙には膨大な選択肢があります。
コストだけでなく、紙の風合いや背後にあるストーリーは、それぞれに個性があり、パッケージを手に取った時の印象を大きく左右します。まさにデザインの一部と言えるでしょう。
今回の見学を通じて、紙を選ぶ際の背景や理由も丁寧に説明していく必要性を改めて感じました。
私たちも、パッケージ毎に最適な紙を選定しながらデザインをしていますので、印刷も含めて是非ご相談ください。
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